大阪市高速電気軌道千日前線谷町九丁目駅 11:12
蝉時雨の神社に着いた。参道に白い木槿が咲いていて、そこだけかすかな涼しさが漂っているような気がする。
二人目の娘が生まれた家族は、近所を散歩するかのような感じでやってきた。
先に着いたママとご両親にエアコンの効いた待合室で待ってもらっている間に、汗だくのパパも到着。暑そうに結んだネクタイが体から浮いているような気がする。
朝一番のお参りはつつがなく済んで、境内にある東屋で赤ちゃんの写真を撮る。
その間、二歳のお姉ちゃんは買ってもらったジュースを飲んだり、無邪気に遊んだり。
赤ちゃんが生まれてから実家で過ごしていたママは、これから家に戻って家族四人の生活が始まるらしい。きっと毎日があっという間に過ぎてゆくのだろう。
苦労も多いだろうけど、その日々が幸せなものであるように願わずにはいられない。
撮影終えて、地下鉄の駅を目指して歩いていたら、後ろから自転車に乗ったパパが追いかけてきた。忘れ物したかと思ったら、チョコモナカジャンボが差し出された。
汗まみれの彼と熱く抱擁したいくらいだったが、それはさすがに気持ちを押しとどめて、40代の男二人が真夏の大阪の路上で写真を撮る。