尾道 16:43
午前中はまとまった雨が降ったものの、午後からきれいに晴れ上がった。
近所の小学校裏手にある藤棚が満開になっている。もうすぐ初夏になるのだなと思う。
街の通りはやけに人が少ない。お正月みたいな静けさである。
非常事態宣言は出ていないのだが、外出を控える人が多いのだろうか。
もっとも、変異型の感染が広がっているようで、東京や大阪といった大都市は病床が逼迫しているとか。
尾道にいるとどこか遠い世界の出来事のようでもあるが、そのうち同じようになるかもしれぬ。まるで前の戦争中のB29による空襲のようだ。
戦時中は疎開もあったが、ウイルス相手だと都会から地方に移住するのもはばかられるだろう。難しい問題である。
行政の対策といえば、団扇や扇子を使って食事をしろだの、路上で飲むのをやめろだの、レベルの低いお願いばかりがニュースに流れくる。
ことさら飲食店をスケープゴートのように持ち出すのも、批判が行政に集まらないようにするためではなかろうか。
いまだにPCR検査をどこで受けられるか知らない人も多いだろうし、学校ではオンライン授業が進まない。
根本的な対策をもっと進めるべきで、市民任せの自粛を要請するだけでは、感染拡大を防ぐのに大丈夫なのかと心配になる。
そういえば、前の大戦時の空襲対策は、自宅の庭に防空壕を掘れというものだった。
しかし、結局そこに逃げて死んだ人も多かったと聞く。信用しても信頼せぬほうがいい。