2019年1月17日木曜日

札幌市中央区南6条西6丁目 16:33


 
 
 
ホテルの窓からときどき外をうかがってみれば、雪が止んでいるときはなく、昨夜除雪車が積み上げられた汚れた雪の山はまっさらな雪で覆われている。
  
道内の日本海側と山間部では吹雪で大荒れだったらしい。札幌では吹雪くことはなかった。
 
ホテルにこもって仕事をする一日であるから天気は関係ないのだが、明日は撮影があるので大量に降られるとやはり困る。
 
 
 
夕方、カメラを提げてホテルの近所のスーパーに出かけた。ホテルと同じ区画にあるから歩いて5分とかからない。それでも寒さはあっという間に服の中の暖気を奪う。カメラを素手で持ち続けていると痛くなる。
 
札幌の気温を見たらマイナス10℃。道理で寒いはずであった。
 
しかし…、と僕は道ゆく札幌の人たちを見ながら思う。彼らは厚着をしているように見えないのだが、寒くないのだろうか。分厚いダウンよりも細身のウールコートの比率が高いような気がする。
 
すすきのが近いせいかピンヒールのブーツで雪の上をサクサク歩いている女性もいたけど、なぜそんなことができるのか僕にはまったくわからない。
  
真冬の北海道民は並外れた身体能力の持ち主なのだ。
 

2019年1月16日水曜日

茨城空港 18:21

  
 
  
 
札幌行きの搭乗手続きが始まるのを待つ間、尾翼をオレンジ色に塗った訓練機やF15が離発着を繰り返していた。茨城空港は本来航空自衛隊の百里基地である。
 
滑走路が見渡せる展望デッキには望遠レンズつきのカメラで写真を撮る男が数人いて、トランシーバーのような機械で航空無線を聞いている。
 
僕は戦闘機には興味がないので、彼らの背中を眺めながら仕事する。
 
空港のフードコートは近在の人の溜まり場にもなっているようだ。僕の後ろのテーブルで老人二人が飛行機のことについてしゃべっていたのが、沖縄の辺野古の話題に移った。
  
「騒いでんのはデニーだけなんだろ?」「向こうの人で反対してる人はほとんどいないってよ」「(反対する人は)アレ、金もらってんだよな」「さっさと作って(普天間から基地を)移せばいいんだよ」
 
つまらぬ話を聞いてしまった。
 
大多数の内地の人にとって沖縄のことは他所事にすぎない。埋め立てに反対する意味がわかっていないし知ろうとも思わない。
 
沖縄でなされていることは、いつか内地に住む自分たちの身にも起こりうることなのだが、それを想像するのは難しいことなのだろうか。すでに国民に主権はないということを辺野古は教えてくれている。
 
 
新千歳空港からバスですすきのまで。
小雪が舞っていたのが、ホテルを目指して歩くうちにしだいに本格的に降ってきた。とりあえず寒い。 
 
 





常磐線土浦駅 11:58

 
 
 
 
 
電車の窓には枯れて乾いた景色が広がっている。
トラクターで早くも田おこししている人がいる。三月になったら水が入って四月には田植えだろうか。寒空の下の春支度。
 
石岡で茨城空港行きのバスに乗り換える。
ラーメンが食べたかったので、駅周辺のラーメン屋を検索すると、駅前の大衆食堂が出てきた。カレーや定食のほかにラーメンも出すらしい。
 
駅前広場に面した緑の壁の建物はすぐにわかった。入口は引き戸である。僕の前に二人組みのサラリーマンがいて、入口の壁に貼られたメニューの写真を見てしばし逡巡していたが「ここにしますか」「ここでいいでしょう」みたいな目配せをして入っていった。
 
店の中は薄暗い。平日のお昼時だというのに客の姿がない。簡素なテーブルと椅子が壁に沿って並んでおり、先に入ったサラリーマン二人は浮かない顔をして稀勢の里の引退を伝えるテレビを見ている。
 
ラーメンを待つ間にもう一人サラリーマンが入ってきたが、店内を見回すと黙って出ていった。
   
奥で調理しているのはおばあさんである。その息子なのだろうか、くたびれたトレーナーにジャージ姿の中年の男がラーメンの丼を手に持って運んでくる。すでにコショウが振りかけられていた。
  

いわゆる中華そばという感じのラーメンである。僕にとってはだいたいなんでもおいしいので味の論評は避けるが、500円という値段相応かと思う。 
 
僕が食べ終えた頃、店の男は端のテーブル席にどさりと座るとタバコの箱を取り出した。彼のやる気のなさ加減がとてもいい。しかしタバコの煙は苦手なので、彼が火を点ける前に代金を払って店を出た。
  
今日の昼食には概ね満足である。
 
 




2019年1月15日火曜日

東京都台東区清川 16:33


 
 
 
撮影がないのでホテルにこもって仕事と洗濯。
歯医者さんに電話して明後日の治療の予約を変更するのを忘れた。
   
現在、ありがたいことにアルバムの注文を十数冊いただいている。
実のところアルバムを作っても利益はわずかなのだが、スマホの画面ではなく手にとって写真を見てくれる人が増えてくれるのは嬉しいことだと思う。
   
10日前くらいからアルバムメーカーを切り替えて試行錯誤しており、作業時間的にだいぶロスしている感じがする。
 
アップルのサービスを引き継いだMimeo社のフォトブックも悪くないのだが、アメリカから送られてくる製品に約二千円もの送料がかかってしまうのが非常に痛い。アップルのときは500円だった。
  
そんなわけで、日本のビスタプリントの製品で作ることにしました。全体的な品質はMimeoよりこちらのほうがいいです。
 
消費税が10%になるまではアルバム料金も据え置くつもりなので、撮影と一緒にぜひアルバムも注文してください。
 
消費税上がらなければいいのに。
 

2019年1月14日月曜日

東京都交通局三田線本蓮沼駅 15:01




 
 
穏やかな冬の陽射しのおかげで、気温ほどの寒さを感じない。
 
成人式を迎えた双子の姉妹は性格も(彼氏の)好みも違うらしい。どんな彼氏がいいかという下世話な質問に二人は「やっぱ優しい人がいいよねー」「でも男らしくないとイヤ」と答える。
 
うーむ、とファインダーを覗きながら考える。
 
昨今、社会的にジェンダー論争が高まっているのに、恋愛には(古典的な)男らしさ/女らしさを求めるものなのか。この先も男女間の隔たりは容易に埋まらさそうな気がする。
 

彼女らは式典が終わったあと、友達同士の集まりに参加したかったらしい。しかしママはこの撮影のために彼女らの祖父母も呼んでいた。ゆっくり一緒に写真を撮れるタイミングがこのときだけだったのであろう。 
 
そのかわり彼女らはLINEで友達を呼び出して一緒に写真を撮るという。
  
ベンチに座ってスマホを弄ぶ娘を見ながらママはこっそりと「(友達と会えないから)朝からブーたれてて…」と教えてくれた。年頃の娘を持つ母親はなにかと気を遣う。 
 
やがて現れた新成人たちは大人の入口に立ったばかりの初々しさ。なんだか半分子どものように感じてしまうのは、僕が彼らの親世代になってしまったからだろうか。
  
大人はたいへんだけど楽しいぞ。成人おめでとう。
 
 







東北本線東十条駅 12:42




 
 
半年前にハーフバースデーを撮影した赤ちゃんが一歳になった。
今日はおじいちゃんおばあちゃんも呼んでのお祝い。
 
ママのご両親は大阪に住んでいるので、早起きして新幹線に乗って来たとのこと。「外がまだ真っ暗でしたよ」かわいい孫のためとはいえご苦労さまです。
 
両家の祖父母にとって初孫であるらしい。選び取りも一升餅を背負わせるのも興味津々で見ている。初めてのことってなんでも楽しいものです。
 
その本人(赤ちゃん)は、選び取りで「料理人」と書かれたカードを真っ先に取る。僕のアドバイスで現物を並べてもう一度トライしてみたら、フォークをつかんだ。将来は食に関係する仕事につくと思われる。
 
よく食べる子は、一升餅を背負っても泣くことがない。じつに堂々としている。最後に外で集合写真を撮ったらすとんと寝た。
 
 
ママは娘がかわいくて仕方がないと言う。「ハーフバースデーのときもかわいかったんですけど、今もかわいいんですよね」

それはとても幸せなこと。
 
 
東十条駅の南口に向かう長い陸橋は上り坂。小学生の女の子を連れた家族を追い越す。彼女は両親と手を繋いで歩いている。
 
まだ立って歩けない赤ちゃんも、何年かすればこの家族と同じように手を繋いで歩いてるんだろうな、と思う。時間という不思議な力によって。
 
 







2019年1月13日日曜日

日本航空698便宮崎→東京 19:08

  
 
 
 
珍しく西に向かって離陸してくれたおかげで、東に向かって旋回する間、眼下に宮崎市街の灯りが広がった。飛行機の座席はやはり窓側がよい。
 
今日の宮崎の最高気温は17℃もあったらしい。コートを着て歩いていると汗ばむほどであった。
 
飛行機が羽田に着くと、CAさんが「今日はいくぶん寒さが緩んだようでございます」とアナウンスしたが、一歩機外に出たら間違いない、真冬の寒さである。
 
 

エスカレーターで京急の駅に降りるとき、背後でさかんに咳をしている男性がいる。マスクをしてるんだろうかと振り返って見たくなるがそのまま逃げるように電車に乗る。
 
なんでもインフルエンザが猛威を振るっているらしい。SNSでフォロワーさんの動向を見ていると、年末から正月にかけて罹った人が何人もいる。
 
どうかご自愛されたし…、と言いたいところだが僕も用心しなければ。でもやはり、みなさまどうかお大事に。