三原由宇出張写真室

2017年12月31日日曜日

尾道 17:35





 
 
 
お正月準備の買い出しをして、午後は発送作業に画像処理。
机の周りは相変わらず散らかっているが掃除はできるときにやればよいので、来年でもいい。掃除機は昨日かけたし、一昨日前には台所の換気扇を掃除しました。
 
お客さん用のプリントを注文しに行くと、今日は店長さんがいてやってくれた。
正月休みは元旦だけで、2日から営業するという。「(イオンのテナントだから)しかたないですよ」と笑いながら言う。「それより」と彼は少し改まって言った「僕、来月で辞めるんですよ」
 
次の仕事は?と問うと、まったく決めていないそう。おそらく期することはあるのだろうけど、形になるまで時間がかかるのだろう。僕がサラリーマンを辞めたときに似ている。
辞めてしばらくの間、収入が途絶えると、街にいるホームレスの人に親近感を覚えたものだ。それを言うと彼も「明日は我が身かもと思っちゃうんですよね」と言った。
しかし、納得できない仕事を続けるよりは、多少つらくてもそのほうがよい。健康であればなんとかなるものである。
  
日が暮れていよいよ年の瀬が近くなってもデパートスーパー個人商店は店を開けてお客さんの相手をしている。電車やバスもいつも通りに動いている。イオンのスーパーは元旦も朝8時から営業するという。年末年始に働いている方々には頭が下がる。
 
ともかくも今年も大過なく終えられてよかった。ありがたいことだと思いながら自転車を押して坂を上る。

2017年12月30日土曜日

尾道 17:09


 

 
  
ようやく年賀状を出して発送作業。
昨年は何をしていただろうとブログを見返すと、今年と変わらないことをしていて安心する。願わくば来年もそうでありたい。
 
お客さん用のプリントを注文しようと、イオンの中にあるいつもの写真屋さんに行くと、データを入れたUSBメモリを忘れてきたことに気づく。取りに帰ろうかと思いながらちらりとお店を覗くと、副店長さんが難しい顔をして現像機に張り付いている。注文機にもお客さんがいて操作している。注文に追われていそうで気が引けて、また明日来ることにしてお店を後にする。
 
普段は夕方でも閑散としているスーパーが賑わっている。気がつくと店内にベートーベンの第九「歓喜の歌」のBGMが流れている。サインミュージックなのだろうか、日割り予算を達成したのかなあ、などとぼんやり考えながら、箱ワインを抱えて長いレジ待ちの列に並ぶ。
 

2017年12月29日金曜日

広島県廿日市市宮島町 16:39





  
 
 
 
七五三の撮影。
三歳の女の子は始めは緊張していたが、途中から一緒に遊んでくれてよかった。
毎年出張撮影で家族写真を撮っているという。転勤で今年からの広島暮らしに加え、家族が増えたばかりでいろいろ落ち着かなくてたいへんだろうと思う。お正月はのんびりできるだろうか。
 
撮影終えてフェリー乗場へ向かう。
鹿が餌を探してうろうろ歩き、観光客がその後を追いかける。いつもの宮島の景色である。
平凡に見える夕空が、波のない海にグラデーションを与えている。光が気になるのは写真をやっているせいだろうか。
しかし、厳島神社を目指して来た大勢の人たちがそれに気がついて写真を撮り始めると、僕はすぐに興味を失うだろう。そういう性格なのである。近くにいる人に海の色がきれいですよと言い、共感してくれる人が一人いてくれればいい。
   
今日が今年最後の撮影。今年も250件あまりの依頼をいただいた。
本当にありがとうございます。
来年もまた細々とこの仕事を続けます。いろんな町や村(島もいいなあ)に行って写真を撮りたいです。
 






宮島航路宮島口港 14:24



 
 
 
本日の撮影に。
宮島に着くまで画像処理の仕事をしていたら、近くにいた若い外国人女性から「カメラが動かないんだけど」と相談される。
キヤノンEOSのエントリー機で、シャッターボタンを押してもシャッターが下りない。モニタの表示を見たらスペイン語である。
 
電池を抜き差しするなどいじっても改善する徴候はなし。レンズを外せばシャッターが下りる、ということは問題があるのはボディではなくレンズらしい、とみてピントリングを手で回そうとすると回らない。ちょっと力を入れるとタガが外れたような感じで回った。何かのはずみで、ピントリングがリミットを回りすぎて固定されてしまっていたらしい。(そんなことがあるのか)
笑顔で彼女に直ったよとカメラを渡すと、彼女はサンキューと言ってあっさりどこかへ行ってしまう。もうちょっと、なんというか、国際交流したかった。
 

2017年12月28日木曜日

大阪環状線大正駅 16:36






  
 
 
 
実家に里帰りしての家族写真。
ママのおばあちゃんと一緒の写真を今年も撮る。お元気そうで何よりである。

撮影の合間にツーショットを頼まれたので、ママのスマホでおばあちゃんと一緒に写真におさまる。
「女学校」の頃は男性とはしゃべることさえできなかったという彼女は、昭和20年に旧制の高等女学校に入学したそう。「竹槍で、やあ!とかやってたんやで」と両手で持った槍で突く真似をする。昭和の時代とともに生きた人である。
 
ご実家のある町は環状線大正駅にほど近い住宅地。大阪の下町とも言えるが、東京と違って住人の高齢化が進んでいるようだ。アーケードのある商店街は大半がシャッターを下ろして廃業している。おばあちゃんもその一角で呉服屋を営んでおられたが、数年前に店を閉じた。2年前に写真を撮った製麺所も閉店している。
https://miharayuu-monophoto.blogspot.jp/2015/12/1528.html
 
ママは「ここだけ昭和で止まってる」と言っていたが、先日歩いた鴫野もしかり、大阪には似たような古い商店街がほかにもあちこちにある。
https://miharayuu-monophoto.blogspot.jp/2017/11/1426.html
  
「洋食焼」を売る店先では丸椅子におばあさんが座っておばさん店主とおしゃべりしている。自転車に乗ったおじさんが魚屋の前で止まって店の主人と言葉を交わす。かつてはそんなコミュニケーションのある光景が商店街のいたるところで見られたろう。若年層の住人が増えれば、新旧の店の交代が進んで活気も戻るだろうと思うが、今は高層マンションとショッピンモールのある町のほうが好まれるのだろうか。人の匂いのする商店街はこの先も残ってほしいものである。
 
 
 




2017年12月27日水曜日

尾道 17:17



 
 
 
3件の発送を終えて、海べりの歩道を自転車でゆるゆると走る。
この寒いのに地元の女の子二人が堤防の上に座ってお菓子を食べながらおしゃべりしている。女子ってどうしてそんなにおしゃべり好きなんだろう。
   
冬至を過ぎたから、一日ごとに約1分ずつ日没が遅くなる。一週間で約7分、一ヶ月経てば約30分日が伸びる。
一日ずつではほとんど違いがわからないことでも、毎日続くとある日ふと気がつくものである。
 
撮影がないと家でひたすら作業するだけだから、ほとんど体を動かさない。運動不足を少しでも解消しようと思い立って家の裏にある千光寺山に登る。といっても標高144mしかなく、歩いて15分もかからずに展望台に着いてしまう。多少息が切れるのは運動不足のせいだろう。
毎日続けられれば体力がつきそうな気もするが、明日は撮影で大阪へ行く予定。気まぐれな山登りは三日坊主にもならずに終わる。
 

2017年12月26日火曜日

尾道 17:24



  

  
4件の発送を終える。
集荷終了時刻間際の黒猫のサテライトは若干殺気立っている。奥の荷捌き場に積み重なった段ボール箱が見える。年の瀬を控えて集荷と配送が苛烈さを増しているのだろう。僕の名前を印字した送り状を作ってもらおうと思っていたが、年明けにしよう。
 
DVDのみのお客さんには郵便で送る。本局の前にはおじさんの職員が二人出て、野球場のビール売りのように「年賀状いかがっすかー」と力のない声を出している。そこでさして売れるとも思えぬ業務にどうして二人も職員を出すのか、噂でパンクしているといわれる配達業務をさせたほうがよいのではないか、と思うが、それは郵便局の事情があるのかもしれぬ。
 
いずれにしても、必要とされる仕事に人が回らず、他方で人が余っている現象は、どこの組織でも見られることなのだろう。人というのはそういうものだ。どれだけ合理化を追求しても、求める結果は得られない。
 

2017年12月25日月曜日

東海道本線早川〜根府川 10:32






 
 
 
尾道へ帰る。
豊橋までは晴れていたが、名古屋を過ぎて雲が多くなり、関ヶ原を越えると雨が降っている。気温が低ければ雪景色だっただろう。
 
学校が冬休みに入って、在来線は18きっぷで移動する人が多い。
熱海から乗った東海道線で、隣に座った若い男がスマホの画面を僕の方に向けて、ツイッターになにやら書き込んでいる。ちらりと横目に見ると彼のアカウントが丸見えだ。
こっそりと彼をツイッターで探してみると、福島県の大学に通う学生で、大阪に帰省途中であるらしい。今隣に座ってますね、とリプして驚かせようかと思ったが、大人気ないのでやめておく。彼のアイコンはアニメの美少女キャラであった。
 

2017年12月24日日曜日

埼玉県入間市向陽台 13:00

   

 
 
 
家族写真の撮影。
二歳の双子ちゃんからは人見知りされるだろうなと思いつつ臨んだら、やはりその通りで、カメラを見ると背を向けられる。
それでも途中から多少馴れて笑ってくれたのでよかった。
 
朝は曇っていたが、昼すぎて穏やかに晴れた。
暖かいので駅に戻る途中、道端のベンチに座って陽射しを浴びると、うとうと寝そうになる。
ちょっとおしゃれしてどこかに遊びに出かけるらしい女の子たちが笑い合いながら通り過ぎる。元気だなあと思う。今日はクリスマスイブである。
 
思い返せば、学生時代はずっと飲食店でバイトし、社会人になってからは百貨店に勤めていたので、クリスマスだからと遊びに行ったりデートしたりという記憶がないのだが、僕は人生において何か損をしているのだろうか。まあいいけど。
 
 




2017年12月23日土曜日

東京都港区南麻布 17:00



 
 
 
 
7年前から毎年撮っているトイプードルの写真を撮る。
彼女は16歳になるというが、元気に公園を散歩する。
すっかり葉を落としたイチョウの木の周りが黄色の絨毯になっている。
 
撮影終えて、広尾駅前の交差点を渡る。クリスマス前の週末であるせいか街は華やいでいる。
コンビニの前に机を出し、赤い帽子を被ってケーキを売るアルバイト。高級フレンチレストランの入口では燕尾服を着込んだ店員さんが予約の客を待っている。イルミネーションなどの装飾より働いている人たちのほうに意識が向く。
 
毎年クリスマスとは無縁の生活であるが、今年はお客さんからクリスマスプレゼントをいただいた。ありがとうございます。







東京都中央区八丁堀 13:36

  
 
 

イタリアングレーハウンドを飼っている友達同士でカフェに集まっての撮影会。

どの犬も「おすわり」「まて」の指示を聞かない。飼い主さんはなんとか座らせようと必死になるのだが、たいがいの犬はそういうものだから焦っても仕方がない。おすわりさせては1枚撮ってまたおすわりさせることを何度も繰り返す。そうしていると、飼い主さんのほうが「うちの子はもういいです」と撮影をあきらめてしまう。
 
撮影の途中でカフェのオーナーさんなのだろうか、キッチンで働いていた女性からコーヒーをいただいたく。飲みやすくておいしい。飲んだのはおそらくランチのお供として出されているなんでもないコーヒーなのだと思う。特徴的な香りがするわけでもない、いたって平凡な味であった。でもそれがいい。こだわった味に馴染めない性格なのだ。

コーヒーに限らず、ワインや日本酒でもそうであって、ごく「ふつー」の、明日には忘れてしまえるようなものがよい。
僕の撮る写真もおそらくそうなんだと思う。