根岸線桜木町駅 13:04

 
 
 
  
今にも降り出しそうな雲の下、神社を訪れた七歳の女の子は「おしとやか」という言葉からもっとも離れた場所にいた。
 
ママが子どもの頃に着た着物と、美しく結われた日本髪が彼女のキャラクターに負けている。
 
僕が遊び始めるとすぐに食いついてきて、屈託なく笑いながらマイペースで主導権を奪う。
 
彼女はすでにして姉御肌。パパもママもそういうものだとわかっているのか、あまり口出ししない。
 
きっとクラスでも友達みんなに慕われているのだろうなあ。  
 
 
  
彼女のお祖母様には、あと3、4年で彼女も落ち着きますよと言ってしまったけれど、なんだか心許なくなってきた。 
 
かけっこさせたら、着物の裾をまくって走ってくるインパクトたるや!
 
彼女がこのまま大きくなるのかどうか、ずっと見ていたい。
 
 
撮影終わって別れるとき家族に挨拶していると、彼女はぼそっとつぶやいた。「ありがとござっした!」
 
かわいいかっちょいい。