尾道 12:15
風薫るというのはこういう日のことなんだろう。
裏山を見上げれば鮮やかな緑で覆われて清々しい。一年のうち、こんな神様からのプレゼントみたいな日が何日かある。
発送作業をやってから東京行きの「のぞみ」に乗る。
日は長いが、姫路あたりで日没になったとみえて一気に暗くなってくる。
暮れてゆく世界を眺めながら、この家々のひとつひとつに家族が住んでて、帰宅する人たちひとり一人にそれぞれの人生があるのだと、当たり前のことを考えるのだが、それがなんだか不思議なことのように思う。
静かに哲学的な思索を巡らせてみたいところだが、俗物なのでカープ対ヤクルトの試合をネットラジオで聴きながらアルバム編集。
7回まで先発の九里が力投して相手を無失点に抑えていたのに、8回からマウンドに上がった中﨑が三連続四球でタイムリー、代わった島内も連続四球、さらに黒原が走者一掃の三塁打を打たれるというドタバタ喜劇のような展開に渇いた笑いが込み上げる。
市民球場の頃だったらビール瓶が投げ込まれてるだろう。結局ヤクルトに2連敗して試合は終わった。
こんな調子では今年もペナントレースは期待できそうにないが、広島県民はカープが心のよりどころ。決して見捨てることはない。