蝋梅が咲いていた


  
 
蝋梅が咲いていた。あと一週間で立春だ。
 
尾道から車で30分の御調(みつぎ)にある日帰り温泉に行ってきた。
ミチコさんはマッサージが気持ちよかったらしく満足していた。
 
僕は風呂に入らず仕事である。PC持って「休憩室」に踏み込んだら、おじいさんおばあさんがずらりと魚市場のマグロのように昼寝していたのでロビーに退散。平日昼間に四十代の男がいられる場所ではなかった。
   
尾道に帰ってきて駐車場に車を入れた。隣に小さな銭湯があるのだが、入口の蝋梅につられて見たら「当分の間お休みします」という紙が引き戸に貼られていた。古くからの店は、毎年少しずつ姿を消してゆく。
  
尾道市の人口は約14.1万人で、この数年ほど年に約1000人のペースで減っている。政府や経団連はいまだにデフレ脱却だの消費を拡大だの言っているようだけど、内需が増える要素はどこにもないと思う。昭和世代にとって高度経済成長ではなく低度経済縮小を受け入れることは難しいのだろう。