東海道本線掛川駅 9:15
8時まで寝ていたかったのに目が覚めてしまった。時計を見たらまだ6時すぎである。
昨夜は12時にベッドに入った。まだ6時間しか寝ていない。
二度寝しようかと思ったが、そのままむくりと起きてしまう。
家ではいつもこの時間にミチコさんに起こされてしまうから、習慣化してしまったのであろう。
もっとも加齢で寝られなくなったのかもしれない。寝るにも体力がいるから。
ホテルの部屋の窓は東向きで、カーテンを開けると低い隣の菊川市との境にある丘陵地の上が赤く染まり始めている。尾道より夜明けがずっと早い。
今日はクリスマスだから、小さな子どものいる家ではそろそろ歓声が上がり始める頃だろうか。
スマホでプレゼントを見つけたときの子どもの様子を撮るのが当たり前のようになっているが、その子どもらもサンタクロースが来るのを寝室の見守りカメラで撮ろうとしているらしい。
現代のサンタクロースもラクではない。
欧米ならば世間のたいていの仕事は休みであって、家族や親戚で集まって過ごす日である。
子どもたちはプレゼントを開けたら、のんびり食事を楽しむのが本来のクリスマスであろう。
しかるに日本ではプレゼントの余韻に浸る間もなくパパやママは慌ただしく出勤するし、子どもたちも保育園や学校に行かねばならぬ。
これはちょっと残念なことではあるまいか。
日本で欧米のクリスマスに相当するのは正月である。
いっそクリスマスプレゼントはやめにして、元旦プレゼントにしてはどうか。
それならプレゼントを開けたあとにお節料理を食べてゆっくりできるし、「もういくつ寝るとお正月」という歌のとおり、子どもたちだって正月が待ち遠しくなるに違いない。
サンタクロース?そんな名前の人は日本にはいません。
冬の夕暮れ。