京浜急行電鉄本線北久里浜駅 14:27
子どもには当日そこで会うまでどんな子なのかまったくわからない。
「うちの子はやんちゃで」という子も「人見知りが激しくて」という子も、その日その場で会って遊んでみないとわからない。
だから毎回緊張する。
赤ちゃんだっておんなじだ。
さっきまでご機嫌だったのに、カメラを用意してさあ撮るかとなったらいきなりぐずり出すことだってよくあることだ。
ハーフバースデーの赤ちゃんは、撮り始めて5分もしないうちに、あれ?これは反応が鈍いぞ眠いのかと思う間もなく泣き出して、パパが抱っこしたらすぐに寝てしまう。
無理に起こしても泣くからまともな写真は撮れない。
こういうときは赤ちゃんを寝かせてしまい、起きるまで僕はどこかで時間をつぶす。
今日の撮影はこの一件だけだし時間はある。もちろん延長料金なぞもらわない。
そういうのがフリーランスフォトグラファーのいいところだと思います。人によると思うけど。
おうちの近所の公園は空いていて、ベンチに老婦人が二人座っておしゃべりしている。
今日は陽射しもあって暖かいから外でぼんやり過ごすにはちょうどいい。
30分ほどそこでぼーっとしていたら、ママから「起きました」とLINEが来ておうちに戻る。
今度はまずまずご機嫌で、予定していたカットも全部撮れた。
赤ちゃんは三人兄妹の末っ子として大きくなる。
家族写真も撮ったから、写真を見るとこれで家族が五人になったんだという実感が湧くのではないだろうか。そういう気がする。
写真は未来の宝物というより今を生きるための心の支えだと思う。
藤枝で途中下車して静鉄ストアで夜ごはんの買物。 静岡の地酒(四合瓶)とワゴンで安売りされてたワイン(フルボトル)を買ってしまう自分はバカなんじゃなかろうかと思いながらずしりと重くなった旅行バッグを肩に提げる。