京成電鉄本線青砥駅 13:15
冬の関東はよく晴れる。
寒いが日向にいれば暖かさも感じる。今日もそんな一日である。風が強い。
お宮参りに来た赤ちゃんはブランケットで厳重にくるまれている。
まだ一ヶ月なのでほとんど寝ているし、ぐずることもない。親孝行な子である。
徳島から出てきたパパのご両親が「初孫なんですよ!」と嬉しそうに言う。祖父母孝行でもある。
水天宮の狭い境内はは赤ちゃんを抱いた家族でごった返している。
みなハレの日で来ているから不機嫌な人はいない。そこかしこで写真を撮りあってお祝い気分で満たされている。
それはよいのだけど、なにぶん写真は撮りづらい。
いつも神社前の歩道で親子の写真を撮るのだけど、ほかのフォトグラファーさんどうしてるんだろう。
お宮参りの撮影では、おうちでの赤ちゃん撮影をおすすめしている。(追加料金はいただいていないので本当におすすめ)
もともとその予定ではなかったのだが、外での撮影が思いのほかしんどかったのであろう。
結局家でも撮りましょうということになって移動する。
ところが家に着いたらとたんに赤ちゃんはぐずり始めてしまう。お腹が空いたらしい。
パパは膝に赤ちゃんを乗せて慣れた手つきでミルクを与える。
毎日やっていることだろうし珍しくもなんともないだろうけど、その様子も撮る。
一年後にはもうその光景は見られないのである。
インスタに上げる写真より、その写真のほうがよほど大切ではあるまいか。
たぶんフォトグラファーの9割くらいはそう思ってる。