世羅 19:04
生来の不器用も相まって、日曜大工や機械いじりが非常に苦手である。
男ならできてしかるべきと思われそうだし、ミチコさんからは「男なのになんでしないのよ」と容赦ない叱責を喰らうのであるが、下手だしやりたくないものはやりたくない。
女性ならみな料理裁縫できるかというとそうでないのと同じである。
世羅の家は相当古い(ボロい)から足りない部分がありすぎる。
家の断熱性能なんて期待してないが、それでも軒桁の下に2〜3mmほどの隙間が空いてたりするから、これは冬になったらさすがに寒かろう。
というわけで余っていた断熱発泡スチロールを小さく切ってその隙間を埋める。
このくらいならまだいい。
玄関と縁側の間に仕切りがほしい。
日本家屋だから、玄関と居間がほぼ一体になっている。
居間との間には障子戸があったのだが、それは建具屋さんに頼んで板戸に交換してもらった。
しかし玄関と縁側はつながっているから、玄関からの冷たい空気はそのまま縁側に入るだろう。
それを防ぐ壁を作りたい。
また建具屋さんにお願いすればいいのだが、お金かかるよなあ。
柱と梁の寸法を測ってホームセンターへ行き、発泡スチロールの断熱材を買う。
それにベニヤとプラダンを貼り付けて壁にしてしまおう。
我ながら手抜きもいいところだと思う。こんなの日曜大工とも呼べない。
自虐しながら実質的に壁になればいいのだと自分に言い聞かせる。
壁の高さは六尺、幅は三尺。
それを玄関と縁側の間に立てて金具で固定。
よくできたと思ったら、縁側の床は庭に向かって若干斜めになっているらしく隙間がある。そこをまた断熱材の切れ端でふさぐ。
こんないい加減なやり方でいいんだろうか。
テキトーな壁は5000円ほどで完成した。