長良川の河川敷で9歳男の子の家族写真を撮る。
町の中を流れるのに、思いがけないほどきれいな川の水であった。
川の中に入ることはないだろうと思っていたが、彼は躊躇せずに水の中に進み、水の中で石を積み上げるという遊びに熱中しだす。大人から見ればまったく無駄な作業なのであるが、これが(アホ)男子たる所以であろう。
ようやく水面近くまで積み上げて、そのつるつる滑る石の上にかろうじて立った彼からカメラ目線をもらえたからよしとしよう。「フォトジェニック」という言葉からはるか遠い写真であるけど、きっと彼の両親は喜ぶだろうと思う。
男はこんな無駄な作業をきっと一生続けてゆく生き物なのだ。たぶん。