山陽本線笠岡駅 18:21
レストランの入口には小さな庭園がしつらえてあり、木立の緑が陽射しを透かして揺れている。夏はもうすぐそこまで来ている。
中学校の同級生だという二人の結婚式はつつがなく結んだ。
騒がしくない程度に会話の絶えない和やかな披露宴である。新郎新婦の友人たちはおおかたすでに家庭を持って、子どもを育てていたりする。みな二人の結婚を待っていた。
新婦の友人たちが「独身卒業式」なる余興をする。一列に並んで思い出を語り、最後は二人に卒業証書を渡し、新婦にはサプライズで新郎が答辞を述べた。工夫があっていい余興であった。
結婚式にはよく「感動」が求められるようだけど、本当に必要なのは「共感」です。
それを得るためには、新郎新婦はそれぞれ自分の内をさらけだしてゲストに見せなければならないわけで。
ようやく、と誰もがお祝いしたくなるような結婚式になったのは二人ががんばったからであろうと思う。いい結婚式であった。
結婚おめでとう。末長くお幸せに。
撮影を終えて、当日フォトエンドロールをスライドショーに編集し直していたら、二人はもう二次会に向けて移動するという。二人を乗せたご家族の車になんとか一緒に乗せていただいて、車内でDVDを焼きながら福山駅前まで。なんとか仕上がったところで目的地に着いた。
車を降りた新郎が言う。「カープ勝ちましたよ」今日は東京ドームで巨人戦。これでカープは破竹の11連勝ということになる。「ヤバいすね」
我らがカープは広島県民の日常に存在している。