尾道 13:51

  
 
 


  
春うらら。家の周りの桜が満開である。
 
例年なら裏山の千光寺公園に至る細い道は車で埋まり、観光客が小さな町に押し寄せる時期だが、今年は外出自粛が叫ばれて皆無。極めて静かである。
 
観光目当ての業種はシャレにならぬ大打撃であろう。
 
「自粛を要請」というのもヘンな日本語で、実質は政府による命令であるはずなのだが、そういうことにはしたくないらしい。
 
国全体の休業補償を考えたらとんでもない金額になるだろう。そんなことにお金は出したくないのである。政府は。
 
 
 
とはいえ、満開の桜が近くにあれば、花見をしないわけにはいかない。
 
都会と違って、桜の咲く公園には誰もいない。廃屋の軒先を拝借して酒とつまみを用意すればいうことはない。同じことを去年もやっていたわけですが。
 
暮れてゆく尾道の街並みと、白く浮かび上がる桜と。
 
ここに住んでてよかったなあ、と年に何回かそう思います。