東海道新幹線東京駅 16:01
尾道へ。
新幹線に乗る前に、銀座へ寄り道。
10年会社勤めをした百貨店が今年いっぱいで業態転換する。来年から社名が変わり、現在の社員の多くは会社を去るらしい。かつて担当した売場は数年前にテナント貸しされており、すでに郷愁もなにもないのだが、お世話になったのは間違いない。
一社1店舗で、おそらく伝統的な百貨店とは少し違った個性的な店であり、それが顧客だけでなく、働いている者にとっても魅力であった。百貨店という業態の衰退が言われて久しいが、収益重視でテナントに頼り、逆に没個性となって顧客離れを招くという循環に陥っているのだろう。
店に入ると、どのフロアも買物客でごったがえしていた。大きなカメラバッグを提げてうろうろできるような状況ではない。上から下までひと通り見てから出ようとすると、ぽんと肩を叩かれて「久しぶり」と先輩社員に声を掛けられた。