長崎県平戸市神船 15:02 



 
 
実家に里帰りした姉妹の子どもたち。
ご実家は農家で、戦後間もない頃に建てられたという古い家には土間があり、牛小屋があった。
草いきれ。青空の下の入道雲。庭先にバケツを出して水遊びする子ら。
どこかの映画で見たような、完璧な田舎の夏休みであった。
 
帰り道、港を目指して歩いていたら、道端の農作業小屋からラジオの音が聞こえてきた。NHKの定時ニュースで北朝鮮のミサイルのことを伝えるアナウンサーの固い声が、夏の空気の中で拡散してゆく。
日本の西の端にある島では、それはどこか遠い国の話のようだ。
 
しかし、きっと70数年前もそうだったのだろうなと思う。雨が地面を濡らしてゆくように、マスメディアによって日常に戦争の色が少しずつ濃さを増してゆく。理由はいろいろあるだろうけど、日本という国はそろそろ戦争をしたいのだろう。
眩しいほどの陽射しの中を歩きながら、そんなことを考えている。