筑肥線周船寺駅 15:17
もうすぐ一歳になる女の子の家族写真。
人見知りしない子である。ママに「手のかからん子やろ?」と聞いたらその通りで、夜泣きもほとんどしないという。
10ヶ月で歩き始めたということで、おぼつかない足取りながらもよく歩く。歩くから止まってくれない。どの方向に歩くかもわからない。それでも彼女は歩くことをやめない。意志で歩くというより本能で歩いているから子どもは素晴らしい。
福岡は小春日和の穏やかな天気だ。週明けは寒くなるようだが、2週間後には節分、そして立春がやってくる。
家にはおじいちゃんおばあちゃんも来ていて、おうちの庭を歩き回る彼女を追いかけながら撮っていると、おじいちゃんが懐かしい童謡を口ずさむ。
♪春よ来い早く来い 歩き始めたみいちゃんが…
昔も今も子どもの姿は変わらないものである。
撮影を終えて、小さな川沿いの道を駅へと歩く。
周囲には田んぼが残るが、福岡に隣接する町だから都市化が進んでいる様子が見て取れる。それでもコンクリートで両岸を固められている川の水は思いがけないほど澄んでいて、小さな魚の姿が見える。かつては緑の土手が続いていたはずで、夏にはザリガニ釣りができただろう。風景は変わり、今は遊具のある小ぎれいな公園で子どもたちが遊んでいる。