山陰本線梅小路京都西駅 17:24

 
 

 
五歳の弟くんは、姿の見えない敵と常に戦っているようなであったが、お兄ちゃんは彼をうまくリードしてくれる。
 
家族写真を無事に撮れたのは彼のアシストが大きい。パパとママも、ふだん彼にとても助けられているに違いない。
  
12歳といえば思春期の入口で、写真を撮られるのも嫌がるような年頃なのだが、黒縁のメガネをかけた彼は歳の離れた弟の面倒を見てきたのだろう。優しくて機知に富む性格であった。
 
 
体力が有り余る五歳児は、公園を駆け回り、少しの間もじっとしていない。子どもは遊ぶのが仕事だ。僕は彼のよくわからない探検ごっこに付き合いながら写真を撮る。
 
彼も大きくなると、落ち着いていくんだろうか、お兄ちゃんみたいに……いや、なんか、そうならないような気がするな……。

 
 
 
休日の梅小路の公園には、驚くほど人が溢れていた。コロナウイルスの影響など感じさせないほどの混雑ぶり。自粛続きの反動なのだろうか。
 
ウイルスは危険だと理性でわかっていつつも、娯楽を求めるのは人の本能なのかも。理性は本能に勝てるのかどうか。