伊丹市交通局2系統鴻池 12:01
ニューボーンの写真を撮る静かな部屋の中で、ハムスターがケージの中の回し車を走る音がする。
赤ちゃんは途中で少しぐずりかけたが、最後はぐっすり寝てくれた。赤ちゃんのコンディションはその日その時にならないとわからないから、無事に終わるとほっとする。
ぱっちりした目が愛くるしい男の子だった。
撮影終えて、バス停に向かう途中にラーメン屋さんがあるのを覚えていた。
11時を過ぎていたのでやってるかなと覗くと、店主と奥さんと娘さんらしき女性が食事をしている。「11時半からなんですよ」とのことなので、そばにあった伊丹市のコミュニティセンターで仕事しながら開店を待つ。
ラーメンはあっさりした醤油味で、こってり家系とは対極的。若い頃なら物足りなく感じただろうが、今はただしみじみと美味しい。
ラーメンを運ぶおかみさんも店主も髪が白い。昔ながらの「中華そば」的なラーメンも、作る人が少なくなるにつれて消えてゆくのだろうか。将来のラーメンがこってり脂を浮かせたものばかりになったら、やっぱり悲しい。
店を出て、伊丹駅行きのバスに乗ったところで雨が降り始めた。のんびり尾道に帰ろう。