尾道 17:31
世の中というのは毎月何かのイベントがないと回っていかないんじゃないかと思う。
こないだは恵方巻きだったが、今日はチョコレートをあげたりもらったりする日だった。
数年前はミチコさんがチョコレートを買ってきてくれたりしていたが、買ってきた本人がそれをすべて食べてしまうのでは、バレンタインデーの意味がまるでない。
もう買ってこなくていいと宣言してから、我が家ではバレンタインデーというものは存在しない。
それでもフォトグラファーになる前は百貨店で働いていたから、バレンタインデーというのは商売上欠かせないイベントであったし、女性の多い職場だったから「義理チョコ」は存在した。
それが嬉しい人も多いだろうが、やっぱりこれはもらうほうも負担に感じるもので、翌月には多少上乗せしたお返しをせねばならぬ。
担当部署が書籍を扱っていたこともあり、チョコレートと本を組み合わせてお返しをしていたのを、今うっすら思い出したのだが、若かったのだなあ僕も。
今夜はワインを飲むのが目的で食事の内容が決まる。
イオンに買物に出かけて新商品だというお惣菜を買って帰り、いつどこで買ったのか覚えていない赤ワインを開ける。
チョコレートを食べなければならない決まりはないし、製菓会社の思惑に従う義理もない。
二人でボトルを空けるといい気分になったミチコさんは、さっさと布団を敷いて寝てしまい、僕は皿を洗う。
繰り返すが、我が家ではバレンタインデーというものは存在しない。ロマンチックは若いうちにたくさん体験しておくべきだ。
昼ごはん。
味噌ラーメン
うちの庭に完全に居着いてしまっている。