片町線寝屋川公園駅 15:46
なだらかな丘陵地帯へと向かう道を雨に降られながら歩く。
歩きながら考える。写真はなんのために撮るんだろう。
マタニティフォトである。部屋の中で撮ったあと、外に出て静かに降る雨の中で二人を立たせて写真を撮る。マンションの敷地には小さな梅の木があって白い花が咲いている。
写真を撮るのは、記録のためか、あるいは思い出づくりか。
一方で僕は「マタニティフォト」という商品のために撮っているのだろうか。
答えはいく通りもあるし、正解はおそらくどこにもない。
それはいくら考えても意味のないことであって、その意味のないことをするのが人間だし、そこに人生の面白さがあるのではなかろうか。知らんけど。
出産予定日までまだ二ヶ月もあるのに、ママのお腹はずいぶんと膨らんでいて、大きな赤ちゃんが生まれてきそうだ。
産休が始まるのは一週間後。それまで仕事に出るというから、どうかお大事にと思わずにいられない。安産でありますように。
帰りは放出から初乗車のおおさか東線で新大阪に出て、下りの新快速に乗る。
雑踏の大阪駅で乗り換えなくていい。ラクになったものである。