山陽本線尾道駅 11:47

 
 

 
静岡県掛川まで。
 
駅前の温度計では16℃と表示されている。たしかに寒さを感じない。
 
県をまたいで移動するのは一ヶ月ぶりのことで、電車に乗ることすら新鮮に感じる。旅するってやっぱりいいものだ。
 
 
 
山陽線から東海道線にかけては年に何十回も往復するから、電車のどの車両に乗るかも決まっていて、ホームではいつも同じ整列位置に並ぶ。
 
乗り換え駅は階段の場所を把握していて、そこに一番近い車両に乗る。
 
東海道線だと大垣、米原で、青春18きっぷが使える季節には、常連ユーザーが同じ車両に集まってくる。
 
乗り換え駅が近づくと、みな一斉に立ってドアの前に集結し、ドアが開くやいなや次の乗り換え列車に向かって階段を駆け上がる光景は、季節の風物詩のようなものである。
  
もっとも今は使用期間外なので、そういう人はおらず、僕だけが階段に一番近いドアの前に立っている。


 
電車の窓から見える景色は、冬枯れで色彩に乏しいけれども、近江平野では早くも田おこしが始まっていた。来月には田んぼに水が入り始めるだろう。
 
季節は間違いなく進んでいる。