尾道 17:33
尾道 17:33
自転車で尾道の市街地を走ると古い家が年々少なくなるのを実感する。壊された跡地は、だいたい駐車場になる。
地方都市はだいたいとこもそうなのだけど、Googleマップの航空写真を見てもらいたい。地方都市の中心部は駐車場だらけで、街の密度がスカスカになっている。
こうなると街としての魅力がまったくなくなる。行政は観光スポットだけアピールすれば仕事になるのかもしれないが、それらは飽きられるのも早い。
持続的に人を呼び寄せるのは、そこに住んで働く人を増やすことである。駐車場になってしまう前に、行政が手を入れて人が住めるようにしなければならない。
と、持論をぶったところで、そうなるわけでもなし。
駐車場が目立つ街並みは虚しい。
京都でさえ古い町家が壊されて、無機質なマンションが建ったりするから、大半の日本人というのは街の歴史性を維持するということについて、あまり関心が無いのだ。そう心の中でぼやきながら夕暮れの尾道を自転車で走る。
家に帰ったら、夜ごはんを作ろう。冷蔵庫の中にある材料を思い出して、頭の中で料理の段取りを考えるのは、それほどたいへんでもない。牡蠣のバター焼きがなんとなく食べたくなったので、スーパーで買って帰る。