山陽本線北長瀬駅 10:40
3回目の「はじめての一人旅」撮影。
旅といっても15分バスに乗って電車でひと駅移動するだけなんだけど、小学4年生の男の子にとってはわからないことだらけで、楽しむ余裕なぞまったくない。
バスに乗るとき整理券に気づけず入口で立ち止まってしまう。
乗っても空いてる席に座らない。終点の駅まで行くから座ってていいのに、ぎゅっと口を真一文字に結んで立ち続ける。
ふだんはどこかに出かけるとしたらパパやママの車に乗って移動するだけだろうから無理もない。
駅に着いても切符の自動券売機を見つけられずに、みどりの窓口に並んでしまう。
みどりの窓口でも子ども90円の切符は買えるんだけど、週末とあって長蛇の列である。
時間がかかりすぎてしまうから、券売機の場所まで連れてゆく。
目指す電車のホームはすぐにわかったが、乗るべき電車がわからない。
ホームでうろうろするばかりなので、誰かに尋ねるように促すと、彼はキオスクのおばちゃんに聞きにいく。
目指す駅裏の小さな公園に先回りしたママを見つけて彼はようやくほっとした表情を見せる。
次に一人旅をするのはいつだろう。
ずっとずっと先のことかもしれないけれど、一人旅はいいものだ。
自分の相棒は自分だけ。決して裏切られることはない。
