山手線目白駅 15:16
「さよならぼくたちのほいくえん(ようちえん)」という歌は、この二十年くらいに広まった卒園式の定番ソングである。
歌い出しの感傷的なメロディーからフォルテになるサビの部分は間違いなく泣かせにきている。
参列した親たちは聞けば泣くのはわかっているのにやっぱり泣いてしまってハンカチが手放せない。
親だけでなく先生たちも泣く。
毎年のことなのに涙が込み上げてくるのは、それだけ保育の仕事に向き合っているからだろう。
たくさんの毎日をそこで過ごしてきたのは、子どもよりも保育士である。
右も左もわかってない幼い子どもたちにいろんなことを根気強く教えて育てるのは、たいへんな仕事だ。
その集大成である卒園式の子どもたちを見るといつもそう思います。
今日は初めて式後の謝恩会まで撮影した。
最後は保育園の園庭で記念の植樹である。
外に出た親たちは陽射しの暖かさに口元が緩む。
マンションに囲まれた都心ながら、園庭は小さな子どもたちが鬼ごっこで駆け回れそうなくらい十分な広さがある。
保護者から寄贈されたのはプルーンの木で、夏頃に青紫色の実をつけるという。
あまり見かけることのない木だけに、その実を見てみたい気がする。
まだ1メートルほどの幼木であるが、卒園する子どもたちが大人になる頃は立派な木になっていることだろう。