東海道本線元町駅 16:17
都会っ子だから電車に乗り慣れていると思えばさにあらず。小学一年生の男の子は子どもの切符が大人の半額というのを知らなかった。
家を出るまでさして緊張する様子もなく、楽勝だぜと思っていたのかどうかわからないが、切符を買えない彼は困り果てて何度もため息をつく。
駅の券売機でママから言われた570円の切符を買おうとするも、子どもボタンを押すと570が280に切り替わってしまう。
助け舟を出したいところだが、知らん顔して僕は動画を撮り続ける。
「はじめての一人旅」は出だしからつまづいた。
駅員に尋ねさせてみたが、どのように質問していいのかもわからないようで、要領を得ないまままた券売機の前に戻る。
これは仕方がないな。答えを教えよう。
切符が買えなくて泣き出すんじゃないかと思ったけど、彼はよくがんばった。
電車に乗るのも行き先がわからず手間取ったのであるが、なんとか無事に目的地にたどり着く。
迎えに待っていたママに彼はぼそっと「つかれた」と言ったが、それでいいのだ。
知っていればなんのことはない。
言われた通りに電車に乗ってすんなり目的地に着いてしまうのもありです。
しかし、わからないことを自分で解決して目的地に向かうということが、「はじめての一人旅」の意味だと思う。
旅ではなくともいつかはそういう場面がやってくる。そのときに今日の旅の経験が少し役に立ってくれたらいいな。
なんといっても「かわいい子には旅をさせよ」ということわざがあるではないですか。
神戸市中央区元町高架通 16:48 本日の撮影無事終わり。2件目は七歳男の子の「はじめての一人旅」。まだ一人で電車に乗ったことがなく切符を買うところから詰まってしまった。ママから570円の切符を買うように言われていたものの、それは大人料金。彼は子どもが半額料金なのを知らなかった。