関東鉄道常総線ゆめみ野駅 17:30 




 
夕暮れの住宅地の一角にある小さな公園で、三人の少女は走り回って遊ぶ。
 
三人姉妹で上から中三、中一、小学四年。 
 
動きが激しい。声がデカい。女の子らしさとはなんだっけ。カメラで彼女らを追いかけながら僕にはわからない。 

女子校の中ってこんな感じなんだろうか。 


 
中学校の卒業証書を持って帰ってきた長女さんを撮る。
 
卒業アルバムの写真がダメだという。「ぜんぜん盛れてない」 
 
昭和生まれの男には『写真を盛る』という言葉の意味がわからない。え?どーゆーこと?
 
要は「個人写真の写りが悪い」ということらしい。
 
中三の女の子ならそう思うのも当然かもしれないけれど、プリクラで加工したような写真を卒アルに載せるわけにもいくまい。
 
学校写真を撮るフォトグラファーもたいへんだろうな。



1時間の撮影が終わっても彼女らは遊び続ける。
  
長女さんが「青春してえ!」と叫ぶ。来月から高校生だなんていつのまにそんなに大きくなった。
 
これから人生で一番楽しい時期かもしれない。
 
楽しいことだけでなくツマラナイことも、あとから振り返ればそれが青春だったと思えるものだ。
 
いい高校生活になりますように。
 
僕も「青春してえ!」と叫びたい。