尾道 15:50
前撮りの撮影に限らないけど、写真の出来栄えというのは「どれだけ目の前に被写体に感情移入できたか」によるものだと思っている。
その場で共感を得られない方の写真は、それなりです。だって共感する部分がないのだもの。
なので撮影前に僕を知ってくださいとお願いしています。
今日はいつもお世話になっているメイクサロンの依頼での前撮り。当然ながら新郎新婦は僕のことなぞまったく知らないわけで。
そんな関係にあっても、二人をよく知る人の撮影として成立するのは難しいだろうか。
疑問は解消しないが、その判断をするのは新郎新婦の二人であって、僕はただ写真を撮るだけです。
でも、ただ撮るだけなのと、気持ちを添わせながら撮るのとでは全然違う。
尾道の国宝浄土寺境内は鳩がたくさんいるのだが、最近は観光客が減ったせいか鳩の数も少ない。
新郎新婦の二人は、前撮りでも緊張している。マッチングサイトで出会ったのだと言う。
何かしらのご縁があって、今日二人で写真を撮っているのだと思うと、まったく関係のない僕でさえ、縁の不思議さを感じずにはいられない。