尾道 19:13

 
 


夏至の頃は夜7時を過ぎてもまだ明るい。
 
明るいうちから飲みに出かけるというだけで、なんとなく心が浮き立つ。
 
非常事態宣言が明けて、シャッターを下ろしていた飲食店に灯りが戻った。こうなると行かねばなるまい。
 
行きつけの駅前の居酒屋で、瀬戸内の魚をいただいて飲む。旨いおいしい幸せだ。
 

  
小さなお店なのに、カウンターには透明のアクリル板を立て、入口にはスタンド式の体温計。
 
飲みながら考える。「新しい日常」とはなんなのか。アクリル板も体温計も「非日常」でしかない。勝手に新しくしてほしくない。
 
日常とは私たちの日々の営みそのものである。それは変わることがないもので、新しくなったりしない。
 
変わらない日常を大切にしたい。
 
 
飲み始めると勢いがついて、家に帰ってからも箱ワインを飲む。古い木造長屋の我が家ですが、お酒だけは充実しています。