沖縄バス[20]名護西線名護バスターミナル 20:00
国道58号線を北上する車の中で、最新曲ではない微妙に古いJ-POPナンバーが小さく流れ続ける。
西の海から来た雨雲が通り過ぎて、また青空が眩しく広がる。
結婚式を間近に控えた二人から、前撮りを依頼いただいた。（ご紹介いただいた奈良の林さんありがとうございます）
朝から日暮れまで、一日がかりである。
二人にとっては初めての沖縄旅行という。
撮影場所のリクエストがなかったので、これ幸いと僕がほぼ全部の行程をコーディネートする。読谷村の浜辺から名護。古宇利島からまた名護へ。
こういうのが好きなのだ。観光客があまり来ないような場所を探して行く。
「涼しい！もっとぜんぜん暑いかと思ってた」
海風に吹かれて彼女は言う。湿度は高いが、都会よりはずっと気持ちのいい空気が流れている。
僕も初めて沖縄に来たときは、見るもの感じるものが新鮮で、とても感動したものである。
沖縄の自然はいつも優しい。台風さえ来なければ。
名護の砂浜で夕焼けを背景に撮影して一日が終わる。
クタクタのはずだが、二人は最後までよく笑う。慣れない道の運転とともによくがんばっていただいた。
沖縄を存分に楽しんで、無事に佳き日を迎えられますように。
