東京都渋谷区神宮前 14:59

  
 
 
  
結婚式の撮影。
東京は 熱気に包まれている。プランナーさんもキャプテンも「暑い」と漏らす。
レンズ交換すると滴り落ちる汗がレンズに水滴を作る。写真が曇るから急いで拭く。真夏の結婚式撮影は過酷である。
  
撮影終えて久しぶりにキャットストリートを歩く。原宿らしいファッションが目立つ。1980年代のファッションとあまり変わらぬような気がする。僕にはよくわからないが…。
 
それにしても若者ばかりが歩く通りというのも、日本ではここくらいではなかろうか。長崎の片田舎で育った僕は、都会のおしゃれな街を歩くことに憧れたときがあった。就職先に東京の会社を選んだのもそのためだった。しかし今は何の関心も持てない。気取った名前の店の前を、華奢な若者達が連れ立って歩く通りを早く立ち去りたいと思いながら駅に向かう。汗がとめどなく流れる。