静岡県富士市富士町 15:16




 
 
  
93歳と88歳の夫婦をお祝いする親族が集まった。結婚65周年だそうである。まことにおめでたい。
 
夫妻のお孫さん(僕が結婚式を撮影した)が食事会の司会を務め、孫やひ孫たちの余興が続いて賑やかなひととき。
    
ご両人ともかくしゃくとしている。肌つやがよい。立ったり座ったりを難なくこなす。(ちなみに「かくしゃく」の漢字は「矍鑠」で、とても書ける気がしません)
   
夫は手酌でビールをコップに注いでは空けていい顔色になっている。隣で妻はニコニコよく笑っている。
 
乾杯のあと、夫は妻にあてた手紙を読んだ。昭和ひと桁世代とは思えない感性である。心が老いてない。
 
いろんな夫婦の形があれど、夫妻はその場にいる子や孫たちが同じように年を取りたいと思うお手本をそのまま表現しているような気がした。
  
 
祝いの席の締めくくりは、そこに集まった親族全員で「富士山」の合唱となった。

♪あーたまをくーもーのー、うーえにだーしー

富士山の麓の町で聞く「富士山」の歌。

お二人の長寿をお祈りしたい。どうかいつまでもお元気で。
  
 
撮影が終わってホテルを出ると、青空の下にデザイン画のような富士山の白い頂がくっきり描かれていた。久しぶりに完璧な富士山を見たような気がする。
 
♪ふーじはにーっぽん、いちのーやまー