阪急電鉄嵐山線嵐山駅 16:52
瑞々しい緑が嵐山の古刹を彩っている。
その緑に誘われるように若々しい雰囲気が辺りに漂う。今日が十二歳の誕生日という少女は振袖姿。裾をまくり上げて石段を駆け上らんとする勢いである。
十三詣りでは子どもが漢字一文字を自分で選んで筆で書く。
彼女が書いたのは「優」。
優しくありたいと思っているらしいが、今だって十分に優しい。
憂に人偏(にんべん)がつくのは憂う人のそばに寄り添うという意味があるらしい。
その気持ちはもう十分に持ち合わせているんじゃないか。
彼女が三歳の頃から撮っている僕はそう思う。
将来の夢を尋ねたら、困った顔をして「分からない」と答える。
そりゃそうだ。彼女はまだこれからいろんなことを知って学んで自分の進む道を見つけることだろう。
立ち止まって考えてる場合じゃないのだ。
観光客が溢れる嵐山の渡月橋をまっすぐ前を向いたまま渡り切ったら知恵も授かる。
彼女はこれからも自分の意思でもって人生を歩むことだろう。
パパとママをハラハラドキドキさせながら。
たぶんパパとママも若い時分はそんな人生を歩んで来たのではないか。そんな気がしてならない。
今日は暑くもなく寒くもなくいいお天気。おめでとうございました。
京都府乙訓郡大山崎町大山崎明島 17:28 大山崎で降りて5分ほど歩けばJRJR山崎駅に着く。初めて山崎の駅前を歩いてみたが、ハイソな雰囲気を感じる。関東で似たような街を挙げるなら北鎌倉あたりだろうか。