広島県福山市引野町 17:48
お色直しをしない披露宴というのは、ほんまにゆっくり楽しめるのでおすすめです。
あれこれ演出にお金を使うより、お祝いに来てくれた人たちとおしゃべりしたり写真を撮ったりして過ごす時間のほうがよほどいいと思う。
新婦はパティシエである。2年前、お店を開く時に撮影をご依頼いただいた。
お店を開ける日はいつも売り切れで、すっかり人気店になっている。一人で仕込みから販売までされていて、すごいものだ。
そんな彼女が結婚する。
そりゃもうみんなでお祝いするよね、という感じで親族友人集まってきている。
新郎はおとなしいが、たぶんふだんはもっと陽気なのかもしれない。彼女を大事にしている様子が伺える。
披露宴もお開きが近づいた頃、ドラムセットにかけられていた白い布が取り払われる。
新婦のお姉さんがドラム、その夫はベース、友人がボーカルとギターで松任谷由実の「やさしさに包まれたなら」を演奏する。
お姉さんによれば、その曲が流れる映画を見たときに、彼女はパティシエになることを決めたらしい。
決めた仕事を続けている彼女へのエールのようだ。
結婚もきっとそうだろう。始めることより続けることのほうがずっと難しいから。
どうか末長くお幸せに。結構おめでとう。