尾道 17:22
家にいると毎日同じことをして過ぎてゆくので、窓から見える空が違うだけで昨日も今日も同じ一日のように思える。
そして時間が過ぎるのが早い。昼ごはんを食べてちょっと仕事したと思ったら、もう夕方だ。買物に行って夜ごはんを作らねばならない。
イオンに行ったら、駐輪場のところで以前写真を撮ったことのある家族とばったり会う。
末っ子ちゃんがママのお腹の中にいたときに撮った。今はもう小学生だ。「この人だれ?」と言われる。
月日の経つのは早いものです。
加齢とともに時間の感覚が曖昧になってゆくのを感じる。
しっかりと何年(西暦)のことだったか覚えておかないと、その間の時間の経過が大きくなりすぎて認識できない。
昨日だったか、ミチコさんに今年は結婚20周年だよというと「そうだっけ、去年じゃなかった?」などと言われた。
結婚記念日を数えられるのは10年くらいが限度ではなかろうか。それ以降は何年経ったかなんてどうでもよくなる。
そういえばお宮参りの撮影のときに、パパとママのご両親に我が子のお宮参りを覚えているかと質問すると、たいてい忘れている。
30年も経てばイベントごとの記憶はだいたい忘れる。覚えているのは平凡な日常のワンシーンだったり。
写真に撮ってない記憶のほうが残るものなのか。
仕事部屋から見える猫の額ほどの小さな庭に隣の家の猫が来て、動物園の檻の中の動物を見るように、ガラスの窓越しに僕をしばらく観察してからどこかへ行った。