東急電鉄東横線田園調布駅 9:19


  
 
 
 
昨年の兄に続いて、今年は妹が卒園する。
 
家から電車を乗り継いで幼稚園に通うのも今日が最後である。足かけ4年になるのだろうか。
 
楽しいこともそうでないことも、思い出せないくらいの思い出が詰まった道のりを、写真を撮りながら歩く…はずなのに、なぜか女の子は僕にくっついて歩きたがるからなかなか写真が撮れない。
  
 
 
ママはそんな彼女の様子を自分の一眼レフで撮っている。たぶん毎日撮り続けたはずで、写真の量は相当なものだろう。分厚い写真集ができそうなくらい。
 
忘れてしまうようなささいなエピソードも、写真があれば不思議と思い出せる。「そうそう、こんなことがあったよね」と。
 
来月からは小学生だ。お兄ちゃんと一緒に登校するだろう。ママと一緒に歩く機会はずっと少なくなるだろう。
 
幼稚園への行き帰りは、母子で過ごしたかけがえのない時間。卒園おめでとう。 
 
 
 
撮影終えて都心へ向かう東横線は、ラッシュのピークを過ぎたはずなのに混んでいた。中目黒駅は日比谷線へ乗換える乗客でホームが溢れている。
 
コロナウイルスを避けるために時差通勤を、と呼びかける駅のアナウンスが虚しく響く。