吉備線大安寺駅 13:28
「娘は写真が好きみたいでね、カメラ買って自分で、なんて言ったっけ、ムーンボーン?」ニューボーンフォトですね。「そう、それ撮ったって写真送ってきましたよ」
お宮参りした神社からパパとママの自宅に移動するとき、ママのご両親の車に乗せていただいた。鳥取県米子から来たという母上はスマホで娘が撮った写真を見せてくれる。
ママはフォトグラファーではない。それでも独力で小物や衣装を準備して撮ったらしい。お手本がSNSに溢れているとはいえ、十分すぎる写真の出来であった。
朝はだいぶ冷え込んでいたが、岡山南部はよく晴れる。日向にいればコートがいらないくらいの暖かさである。
一ヶ月の赤ちゃんは、参拝の間ほぼずっと寝ていて、おとなしい。
しかし家に戻って起こしにかかると、ミルクを求めて泣く。80ml飲ませてもまだ泣く。もう1回80ml、さらにもう1回。
「飲み過ぎじゃない?」と新米パパとママは言うが、赤ちゃんは飲み切ってようやく満足したらしい。またとろりと眠りそうなそぶりをみせたから、急いで赤ちゃんの写真を撮った。
生後一ヶ月のお宮参り撮影は赤ちゃんのコンディション次第である。
ぜんぜん起きなくて寝顔しか撮れなかったこともあるから、今日は幸運だった。
それにしても、男の子の赤ちゃんを見ると、どの子もやんちゃ坊主になりそうな気がしてしまうのはなぜだろう。
昼ごはん。 大安寺駅近く「御食事処 楓」の焼きそば。 店の戸を開けると、テーブルで二人のおばあさんと二人のおじいさんがタバコ片手にテレビ見ていた。おばあさんが店員、おじいさんが客であった。おばあさんはフライパンをコンロに乗せると、よぼよぼと焼きそばを作り始める。
店の電話が鳴る。おばあさんが「はいはい、ちょっと待っててねえ」と言いながらようやく受話器を取り上げ「はいもしもし」電話の相手は友達のようで「○○ちゃんが体がしんどいで来れんて」ともう一人のおばあさんに伝える。 お店は近所の老人たちの社交場なんだな。ほのぼしながら食べた。
山陽本線尾道駅 16:18 岡山から家に帰って、撮影データのアップロード済ませて大阪へ。 駅前のポストで投函するはずだった年賀状を出すのを忘れて電車に乗ってしまう。岡山駅で乗り換え時間が12分あるから、そこで投函しよう。毎回何かしら忘れる。