尾道 17:25

 


 
撮影シーズンが終わったらやろうと思っていたことが、少しずつできるようになった。
 
今日はバッテリーの挙動がおかしくなりかけていたMacBookのデータを別のMacBookに移し替える作業。
 
電車移動中にレタッチ作業する僕のメインPCはMacBookで、そのためいちおう予備があるのです。 
 
しばらく使っていないと、各種ネットサービスのログインパスワードがクリアされている。ひとつ一つ再設定していくのは面倒だけど、仕方がない。
 
ようやく今まで通りのPCと同じように使えるようにして、夕方買物に出かける。
 
午後はどんより曇ったが、雨は降らなかった。
 
 
 
駅裏からイオンのほうへ通じる路地を自転車で走っていると、古い家の一階が眩しく明るい。通りに面した引き戸は磨りガラスだが、一枚だけ透明になっていて、そこから中が見えるようになっている。
 
大きな鏡に向き合うように椅子がしつらえてあるので、美容室だろう。
 
新しくできたのか。シンプルなのにおしゃれな店だ、そう思って立ち去ろうとしたとき、壁に貼られた大きな赤い映画ポスターのタイトルが読めた「l'effrontée」。
 
邦題は「なまいきシャルロット」です。ずっと若いとき、シャルロット・ゲンズブールが好きだったなーと懐かしく思い出す。知らない人は、デビューしたての頃の広末涼子みたいだと思ってもらえれば。若い人はこっちも知らないか。
 
ともかく、なんでこんなところにそんなポスターが、という代物であるのは間違いない。店主が好きなんだろうか。ちょっと質問するために髪を切りに行こうかどうしようか……。