神戸市東灘区住吉本町 10:59
雨上がりの境内には七五三のお参りをする家族がちらほら。出張撮影のフォトグラファーもいる。
約束の時刻より30分も早く着いて待っていたのは五歳と三歳の兄妹である。
遅れないようにという気持ちはわかるが、早めに来てもいいことはない。親も子も待ちくたびれて疲れるだけである。ホームページで「なるべく撮影開始時刻ちょうどにお越しください」と書いてはいるのだが。僕としては少し遅れて来るくらいでちょうどいいです。
撮影を始めて遊ぼうとすると、三歳の妹ちゃんは、ぷいと顔を背けてしまう。
その様子もかわいいのだが、僕に慣れてもらわないと写真は撮れぬ。
遊びの種類を変えてみると少し表情が動く。これはなんとかなりそうだ、とほっとする。そんなことを毎回繰り返しながら撮影している。
初めましてのフォトグラファーで、いきなり記念写真を撮るとき笑ってくれる子どもがいるだろうか。
お兄ちゃんがしっかりしていて、僕の意図を汲んで妹をうまくリードしてくれたのは助かった。
撮影終わって機材を片付けているときに、子どもが「つぎなにしてあそぶのー?」と聞いてくるのは、上手く行った証拠だろうと思っている。
何度も書いているけど、子どもが楽しかったと思えれば、パパとママの苦労も報われる。
子どもが「じっとしているか」とか「言うことを聞くか」とかを気にする七五三はツマラナイのではなかろうか。
七五三は楽しくやりたい。