山陽本線尾道駅 16:54
夏のような陽射しを浴びて黄金色に輝く田んぼを横目に見ながら車を走らせた。
福山市内を流れる芦田川の中ほどに沈下橋がある。車が一台ようやく通れる幅しかない。一方通行ではないので、川の両側から車やバイクがやってくる。
対岸を見て対向車がいるようなら、どちらかが川を渡る前に止まらなければならない。剣道の間合いのように、相手との距離と出方をとっさに判断して進むか止まるか決めるのはなかなかスリルがある。
今日は対向車がいなかったので、橋の真ん中で止まって写真を撮ろうとしたら、後ろから自転車が来てしまったので結局そのまま渡ってしまった。
近くには大きな橋が建設中で、完成したらそこを通るほうが早いのだろう。沈下橋が残り続けるのかどうか、ちょっと気になる。
一件目の撮影。眼鏡屋さんではお客さんの熟年夫婦をモデルにして、メガネの着用写真を撮る。
僕とさほど歳が違わないのに「ロマンスグレー」という言葉がしっくりくるような、落ち着いたご夫婦であった。
二件目の撮影。三原市で双子のニューボーンフォト。
一緒に撮らないといけないなあと思っていたら、一人ずつのミニフォトブックが欲しいと言われる。そうなると撮影も一人ずつになる。
姉を撮ったらもう妹を同じ背景で撮る。なかなか忙しい。
双子は眠くなるタイミングが交互にやってくるようで、一人が眠くてぐずりだすと、もう一人が起きる。
その繰り返しで寝かしつけがエンドレスになるらしい。パパとママはしんどいだろうと思う。
双子の赤ちゃんを撮るのは久しぶりである。撮るのはたいへんだけども二人がくっついている姿はかわいい。
同じように見えて、きっと性格も違ってくるんだろう。
どんなふうに大きくなってゆくのか。それはパパとママのひそかな楽しみであるはず。