京都市交通局烏丸線鞍馬口駅 13:08
秋の空は爽やかで、このままぼーっとしていたい。
緑深い御苑に家族がやってきた。昨年ほとんど撮れなかった13歳の少女は朗らかに笑っている。
小学4年生の弟くんは思春期の入口。姉に近づくのを断固拒否する。
なんでそうなるのかわからないけど、大人になる前にはそういう時期があるということだ。二人と無邪気に遊べていた頃が懐かしい。
毎年家族を撮り続けて今日で12回目。来年はあるのかどうか。あるとすれば子どもたちはまた少し大人になっている。
子どもはいつから子どもであることをやめて大人になりたいと思うのだろうか。
わからぬままに僕は写真を撮るだろう。
撮った写真にも答えはない。
あるとすれば、ずっと大人になった彼らがいつかそれを見返したときに答えを見つけるんじゃないかと思う。
願わくばその日まで残り続ける写真を撮りたい。
京都市上京区「淡海食堂」の味噌ラーメン。 小さな大衆食堂。胡麻塩頭の主人とその母上なのだろうか、二人で切り盛りしている。少しとろりとした味噌ラーメンおいしい。先客はいずれも常連ぽい白髪の男性二人。うどんを啜る音が静かに響く。このまま保存しておきたいくらい完璧な空間だった。