東海道本線島田駅 13:49
「地球上でもっとも緑茶を愛する街」はどこでしょう?
駅に降り立つと、深緑に白抜き文字で「地球上でもっとも緑茶を愛する街」というキャッチコピーが目立つ場所に掲げられている。ずいぶんスケールの大きなコピーである。
静岡県島田市で製茶業が盛んなのは異論はないけれども、コピーで謳うわりに駅前にお茶を売るお店もなければ、ビジターセンターのようなものもない。
どこかの広告代理店が作ったコピーだけが浮いたように僕を出迎える。
三人兄妹の七五三は2年前にも撮った。前回は長男くん、今回は次男くんと妹ちゃんの番である。
着付けのときにトラブったらしく、家族は40分ほど遅れて神社にやってきた。
心配した通り、すでに子どもたちは飽きて疲れてテンションが低い。とくに小学生の長男くんが完全にやる気を失って無表情である。がんばってみたものの、彼を回復させるのは難しかった。
子どもが大きくなればなるほど撮りづらくなるというのはこういうことでもある。
七五三シーズンにはまだ早いからか、整えられた境内には家族のほかに人がいない。
池の鯉を眺めたりしてのんびり穏やかな時間が流れる。
もっともそれが嬉しいのは大人だけで、肝心の子どもたちはツマラナくて早く終わりたいと思っている。だから七五三の子どもはたいていぐだぐだしていてちゃんとしないわけである。
それでも今日は三人みんなよくがんばった。飽き飽きしながらも、なんとか撮影についてきてくれたのは嬉しかった。
たぶん家ではママに怒られてばっかりなんだろうけど、そのおかげで子どもたちは成長してゆくのだ。