京阪電気鉄道鴨東線出町柳駅 17:10
なんとか降らずにがんばっていた雲から、たまりかねたような霧雨が降り注ぐ。
境内では挙式を済ませた新郎新婦が二組、いや三組いて、それぞれの場所で集合写真や記念写真を撮っている。
一人の新婦さんが見るからにつまらなさそう表情で記念写真に収まっていて、それをハラハラしながら眺める。
撮影している専属のカメラマンさんが「もっと口角を上げてー」とは言うものの、もう諦めているらしくそのまま撮って、次の撮影場所へと移動していった。
今日の写真が一生残るのに。どうするのだろう。お蔵入りになってしまうのだろうか……。
僕が心配しても詮方ないところだけど。
本日2件目の七五三撮影も五歳と三歳の兄妹。
お兄ちゃんは元気いっぱい、妹ちゃんはも彼につられて一緒に遊ぶ。
霧雨のような雨だったので、なんとか撮影できたと思う。子どもは雨を気にしないから。
両家の祖父母も来ていたのだが、僕が子どもと遊んでしまうから手持ち無沙汰になってしまうの、申し訳ないなあといつも思う。
だからといって、おじいちゃんおばあちゃんと孫が仲良く遊ぶという展開にもならないし、「ハイ、ニコニコしてー」とか側から言われながら撮影しても子どもが笑顔になるわけでもなく。
家族が祈祷の間、ぼーっと立って待っていたら、不機嫌そうな三歳の女の子を連れた母親から「あの、頼んでるカメラマンさんですよね」と声をかけられた。
否定したら困ったように電話をかけ始めたけど、フォトグラファーのことをよく知らないままに撮影を依頼する人が多いのもこの時期ならではであろう。
どんな人か知らないのに写真を頼むって、かなりリスクが高いと思うんだけど。
連休初日の京都駅。それほど混んでないような。
奈良線は混んでいる。
2件目の撮影に。