沖縄県恩納村谷茶 18:29


 
 
  
 
フェリーターミナルで、乗船券を買おうと列に並びかけたとき、渡嘉敷島で撮るはずだった家族から電話が入った。

予約していた高速船が欠航になったので撮影場所をホテルの近くに変更するとのこと。
まだ行ったことがない島だったので、ちょっと残念だったが仕方がない。バスに乗って恩納村へ向かう。
 
昼前に砂浜に着くと、三人兄弟の一番下の二歳の男の子が眠いとぐずっている。
上の二人の兄はパパと遊んでいるが、ママは男の子をずっと抱っこしている。
  
小さな子どもの体調は管理できないので仕方がない。
今日は他に撮影がなかったので、いったんホテルに帰ってもらい、子どもを昼寝させて起きたら撮ることにした。その間、僕は堤防に腰掛けて仕事。夕方、再び家族と会う。
  
 
 
昨日に続いて、この家族とも8年前からのおつきあいになる。
上のお兄ちゃんは小学4年生になり、僕がふざけると「そうやって笑ったとこ撮るんでしょ」と見透かす。撮りづらくなった。
 
彼は足を波に洗われながら「カメラマンってお金持ちなの?」と聞く。
金持ちもいればそうでないカメラマンもいる。「三原さんは?」残念ながら僕は金持ちではない。「ふーん」
 
金持ちのほうがいいと思うかと問うと、「そりゃお金はいっぱいあったほうがいいよ」至極当然だというふうに彼は答えた。
 
そうだよなあ。そう思うよなあ。
君も大人になるんだな。