山陽本線岩国駅 12:17
昨秋から毎週続いた旅も今回がとりあえずのラストであろう。
今日は宮崎まで行く12時間の旅。
つねづね思うのだが、旅というのはかけた時間の分だけ印象深くなるもので、それこそ「はるばる来たぜ」という心持ちになるのは距離ではなく時間によるものだ。
夜行列車と連絡線を乗り継いで15時間くらいかかっていた函館と、新幹線で5時間足らずで着く函館と、どちらが遠く感じるであろうか。
だから東京から京都へ行くのだって、東海道線を乗り継いでいけば10時間くらいかかるから、より感慨深く観光できると思う。やる人はほぼいないだろうけど。
「タイパ」という言葉が生まれたように、さいきんの若者はとにかく時間をかけたがらないらしい。
2時間の映画を観るのさえまどろっこしいと感じるとか。
それで本質がわかるのかどうかという議論は年寄りの小言じみているから置いといて、時間をかけることによって得られるものは間違いなくあるので、それはもったいないなと思う。余計なお世話かもしれないけど。
小倉まで普通列車で来て特急「ソニック」に乗り換えて、大分から「にちりん」で宮崎まで。
大分から宮崎へ県境を越える乗客はわずかだが、延岡からは宮崎に向かう乗客が乗ってくる。
宮崎まではあと1時間ほど。