長崎電気軌道蛍茶屋支線諏訪神社 12:57
もうすっかり正月は終わった気になっていたが、諏訪神社の拝殿に向かう長い階段まで初詣の列が伸びていて、世間ではまだ終わっていなかった。
成人の日を挟んだ三連休の最終日は暖かく、階段の下でコートを脱いでしまっている。
昨秋にできなかった七五三をするために家族が階段を上ってきた。拝殿隣の駐車場が満車だったので下で降ろされた由。
三人兄妹の末っ子は七歳である。落ち着かなげにあたりを見回す。三歳のときのほうが楽しそうだった。
大きくなると聞き分けできるようになる反面、無邪気さがなくなってゆくのは寂しいものである。
七五三に関係のない上の二人はパパと楽しそうにふざけて遊んでいる。子煩悩なんだなあ。
拝殿に上がって祈祷は十数人くらいまとめて行う。
お宮参りの家族がひと組いただけで、そのほかはみな大人の厄祓いであった。正月だから当たり前だけど、秋の七五三シーズンとはずいぶん雰囲気が違う。
何はともあれ、無事に三人すべて七五三が済んでひと安心である。
パパとママの母上が来ていて、孫との記念写真を勧めたが遠慮する。この次は成人式までないですよと言うと「じゃあせっかくだから」となってスマホを預かって撮る。
子どもたちはまったく笑わない。つまらなさそうな顔で視線を泳がせる。「笑わんね」とおばあちゃんが言っても笑う理由がない。
いろんな兄弟姉妹がいるけれど人それぞれ。これが三人の個性だからいいのだ。
ちなみに「笑わんね」は「笑いなさい」の長崎弁です。
長崎駅前バスターミナルに6分早着。博多駅前から2時間半で2900円。リレー特急+新幹線だと1時間30〜40分で6250円(指定席)。JRは割引切符を発売しているが、乗り換えの手間や歩く距離を考えたら九州号のほうがコスパ高い。
長崎県長崎市恵美須町 13:34 本日の撮影無事終わり。七歳女の子の七五三。何度も撮影している三兄妹はカメラを向けると固まって目が泳ぐ。何らかの拍子に笑ってくれるのを祈るしかない。がんばってみたが、成果は芳しくなかったような。
長崎県営バス大村ターミナル。暗いビルの中に人が入ってゆくからついてゆく。バスターミナルのだだっ広い空間は空調が効いていて老人しかいない。塗装の剥げた壁と柱。生ける廃墟といった雰囲気。とても落ち着く。ここでモデル撮影したい。