山陽本線福山駅 16:55
さいきんは一日経つと昨日食べた夜ごはんが思い出せなくなってしまう傾向にある。
自分で作った料理は写真に撮っているから、それを見れば思いだせる。写真は記憶を補完する。
1件目の撮影は二歳男の子の誕生日記念。
新築したばかりの真新しい家でバースデーケーキを作る。
といっても既製品のスポンジに五歳のお姉ちゃんがクリームを塗ってイチゴを乗せるだけだが、「じぶんでつくったケーキおいしい!」と主役の弟くんを差し置いてぱくぱく食べる。
ケーキ屋さんで買ってきたものよりおいしく感じられるなら、それが一番最高だ。
姉弟がケーキを食べる様子を、僕と一緒にパパとママもスマホで写真を撮る。
たぶん僕が撮る写真よりも、自分でシャッターボタンを押して撮る写真のほうが「いい写真」になる思う。お姉ちゃんが作ったケーキと同じ理屈だ。
そしていつか何年か経ってあのとき何してたっけ、とスマホで過去の写真を探して見つけたときに今日の記憶がよみがえる。
それはきっと僕の写真ではなく、自分でスマホで撮った写真であろう。
僕が撮る意味がなかったとも言えるが、たぶんそんな気がする。
2件目は福山に行って、ウェディングドレスの撮影。
二人のモデルさんが何度も着替えて、合計14着のドレスを約2時間で撮り終えた。
今回はブーケがメインの花屋さんともコラボしていて、ドレスのほかに何種類ものブーケを取り替えながらだったので、なかなかに忙しかった。
モデル役のお二人もおつかれさまでした。
さて、家に帰って夜ごはん作らないと。