えちぜん鉄道三国芦原線三国神社駅 15:43
「おお、そんな丸い目で見て」二人目の孫を抱っこしたおじいちゃんは顔をほころばせる。
孫はかわいい。赤ちゃんならなおさらである。純真無垢な黒い瞳で見つめられたら無条件に笑顔になる。
二人目も男の子なので、数年もすれば元気に動き回ることになるだろうが、今は彼の腕の中でおとなしい。
お宮参りに合わせてお兄ちゃんが数え五歳ということで、七五三も一緒にしてしまおうとパパとママが考えるのは自然なことだだけど、やはりそのぶんそれぞれの印象が薄まるのではないかと気がかりだ。
赤ちゃんに気を取られていると、羽織袴のお兄ちゃんを見ている時間は少なくなる。
撮影も七五三とお宮参りの両方をフォローしないといけないから忙しい。
赤ちゃんをあやしているとお兄ちゃんは飽きてつまらなさそうにしているし、お兄ちゃんを撮っている間に赤ちゃんが笑ってもそれを撮れないからもどかしい。
お宮参りの七五三も、大切な家族の行事だからがんばって撮ります。
赤ちゃんを抱っこしているママが「腕がもう限界!」と声を上げても、叱咤激励しつつもうひとカット撮る。写真は撮らないと残らない。
諦めの悪い僕につきあって、ママは最後までよくがんばってくれました。ありがとうございます。
福井県三国は日本海に面した港町である。
北前船の寄港地で中継地点という土地柄は尾道に通じるものがある。
鉄道が通った尾道と違って北陸本線が三国を通らなかったのが決定的だったろう。三国湊はあまり発展しないまま現在に至る。
古いものをそのまま残してくれたらありがたいのだが、中途半端に整備したせいで観光地としての魅力にやや欠ける。すぐ近くに東尋坊があるから、鞆の浦くらいの観光地として売り出せたと思うのだがもったいない。
三国神社の周りの古い市街地はひっそりしているが、田んぼを埋めて建てられたと思われるショッピングモールはそこそこ賑わっている。
福井の地酒を二本買って尾道に帰ろう。
福井県坂井市三国町三国東 15:04 本日の撮影無事終わり。お宮参りと数え五歳の七五三。一緒にやると軽くカオスというか、まとまりがなくなる。それでも男の子はちゃんと言うことを聞いてくれたし、おじいちゃんおばあちゃんはたくさん写真を撮って満足してくれたと思う。