尾道 17:36

 
 
 
家にいるときは「スタジオ撮影データ3枚1000円」というのを気まぐれにやっているけど、平日は訪れる人もおらず、ただ路地に看板をだしているだけになっている。
 
昨日は日曜日だったせいか、夕方に看板をしまおうとしたところで、若い女性二人が入ってきて、写真を撮った。
 
はじめはだいぶ警戒していたのだが、撮影始めれば笑いっぱなし、写真選ぶときにはきゃあきゃあ声をあげて、ひとしきり騒いで帰っていった。

福山に住んでいる友人同士とのこと。プリクラなみの料金で楽しんでもらえてよかった。
 


今日はミチコさんの誕生日なので、夜にスパークリングワインを開けて乾杯する。
 
つまみは香典返しで選んだ生ハムウインナーセットとサラダ。あとから鳥肉と野菜を適当に炒めて出す。
 
ミチコさんにはそれで十分な量で、炊いていたごはんはいらないと言って席を立つ。
 


中年後期の夫婦が炊く米の量は二人で1.5合である。
 
それじゃあ自分一人でチャーハン作って食べよう、そう言うと「炊き立てのごはんをなんでチャーハンにするのか」と怒られる。わけがわからない。 
 
僕はできるだけおいしいうちに食べてしまいたいのだが、ミチコさんは僕が「掃除機みたいに食べるのがホント嫌」と言う。

ミチコさんはなぜか昼に冷やごはんを好んで食べる。食べ物の好みは人それぞれ。

まあいいや、ミチコさんの明日のお昼ごはんぶんだけ残してチャーハン作ると宣言すると、ミチコさんは「勝手にしろ」と怒って出て行った。
 
夫婦喧嘩は犬も食わぬと言うが、1.5合の米をめぐってなぜ言い争いをしなければならぬのか不思議でならぬ。
 

 
鳥を炒めた残り油を使って作ったチャーハンは、町中華に匹敵するほどおいしくできて夢中で食べる。まじで旨いなこれ。
 
あまりにおいしいからミチコさんにもお裾分けしよう。

「なんなのよ!」文句を言いつつ受け取られた茶碗は、あとできれいに空になって返ってきた。

ミチコさん誕生日おめでとう。