尾道 16:00

 
 

正直なところ、埼玉から尾道に引越してきたときはカープのことなんて、ほとんど知らなかったのである。
 
子どものころはなんとなくジャイアンツだったが、福岡にダイエーホークスがやってきてからは九州人としてホークスを応援する。

王監督でダイエーが初優勝したときは嬉しかったなあ。当時ダイエー系列の百貨店で働いていたから、初めての優勝セールもお祭りみたいで楽しかった。
 
それがソフトバンクになってからなんとなく興味を失ってしまった。
  
 

いざ広島県民になってみると、カープの存在感の大きさを否が応でも知ることになる。
 
マツダでの試合日ともなれば、駅には赤いユニフォームを着た人たちが電車を待っているし、山陽線には赤いカープ電車が走っている。CSに出場が決まれば、優勝が決まったかのようにスーパーに応援歌が流れる。2013年、2014年ともにあえなく敗退したのであるが。
 
それでもなかなか選手名も覚えず、試合に興味も持てなかった。それが一変したのが2016年である。
 
緒方監督2年目の快進撃は素晴らしかった。
 
ここに至ってようやく僕もラジオで実況を聴き始める(我が家にはテレビがない)。選手の名前も覚えた。
 
久しぶりに試合を追う楽しさをこの年のカープが思い出させてくれたのである。 

いまだにマツダスタジアムに行ったことがないのだけど、いつか赤いユニフォーム着て「宮島さん」を歌いたい。
 
 

こんなことを書いたのも、今日の前撮りの新婦さんが、熱烈なカープファンだったからだ。

福山から毎月マツダに応援に行くという。選手の応援歌はぜんぶ歌える。推しの選手を尋ねたら一岡(投手)だという。近年は調子が上がらずずっと2軍にいる選手である。彼が聞いたら喜ぶだろうと思う。
   
持参したユニフォームも一岡のもので、女性が好むビジター用の赤ではなく、ホームゲーム用の白地に赤いCarpロゴのもの。
 
二人が持ってきたカープグッズは、試合のノベルティで配られた赤いミニ傘だけだったので、これはもう応援せにゃいけんじゃろう。僕の家にあるスラィリーのぬいぐるみや、カンフーバットといったカープグッズを持って行く。
 
青い瀬戸内の海に赤いカープのユニフォームを着た二人がよく映える。結婚おめでとう。